カブトムシやクワガタを飼育していれば子孫繁栄を行なっていきたい!と思うものです。
例えば、ある夏ペットショップやスーパーで購入したカブトムシなどを交尾させて幼虫が何匹か取ることができ次の夏羽化してきて、また同じく幼虫を取る場合。
それは兄弟同士で交尾をさせることになってしまい、人間で言うと推奨されていない関係になり研究では子どもに障害が起こりやすいと言われています。
ですので、カブトムシも近親交配で子どもを産んでもらうのは大丈夫なの!?と思われることがあります。
下記では、ブリーダーとしてカブトムシやクワガタの近親交配について解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
カブトムシ・クワガタの近親交配は大丈夫
カブトムシ・クワガタの近親交配は大丈夫なのか?の結論を言うと=全然大丈夫です。
これは自然界の原理で食物連鎖の下位に位置づけしている昆虫はサイズが小さく比較的天敵に狙われる対象になります。
ですので、子孫繁栄を多くすることを目的にしているため5,6代の近親交配では、羽化不全などの問題は起こりません。
=現在、この記事をお読みのあなたであれば心配せず交尾をさせて”OK”でしょう。
近親交配がダメなカブトムシも存在
カブトムシやクワガタの近親交配は比較的大丈夫とは言いましたが、それは国産に限る話でして外国産のカブトムシなどには近親交配がダメな種類も存在します。
例を出すと「グランディスコフキカブト・ババオウゴンオニクワガタ」などです。
他にも、多くの近親交配ができない種類も存在しますが、大抵の人が飼育している国産カブトムシであれば問題ありません。
ですので、頭の片隅に「近親交配ができないカブトムシもいるんだ!」と思っていただければ良いと思います。
近親交配を頻繁に行うと発生する問題
近親交配を何度か行うのは問題ないと言えますが、やり過ぎは良くなくて7,8代の累代を重ねるとやはり問題は発生します。
とは、言ってもどんな問題が発生するのか?と気になると思いますので、下記では代表的な3つの問題をご紹介します。
<発生する問題>
問題1,羽化不全
近親交配を頻繁に行うと発生する問題1つ目は「羽化不全」です。
羽化不全は色々な理由で発生する現象なのですが、その理由の1つとして濃厚なのが近親交配による累代障害と言えます。
これはブリーダーとして痛感することで、期待の子×期待の子をかけても累代を頻繁にしているため高確率で羽化不全が発生してしまいます。
他にも、近親交配による問題が発生すると思いますが、羽化不全の多発が1番最初に気付きやすいポイントでしょう。
問題2,性別の偏り
近親交配を頻繁に行うと発生する問題2つ目は「性別の偏り」です。
近親交配は本能的に避ける傾向がある影響で、羽化不全や幼虫の段階での突然死などがあるので、もう1つ凄いのは性別の偏りです。
性別を偏らせば次世代の交尾は絶対にでき似ので、別の血統が混ざる必要があります。
ですので、本能的にこのように累代は続けるにしても、オスだけやメスだけにすることで累代を不可能にするのでしょう。
しかし、この問題で累代障害が気付くのではなく、まず他の影響が出ますので、性別の偏りまで累代するのは相当時間が掛ると思います。
問題3,無精卵の大量発生
近親交配を頻繁に行うと発生する問題3つ目は「無精卵の大量発生」です。
上記2つは段々と分かってくる問題なのですが、この無精卵の大量発生は突然発生します。
これに関しては累代障害だけでなく、普通に頻繁に発生する問題ですので、気づきにくく累代が遅れてしまう原因です。
ですので、近親交配をし過ぎた=無精卵の大量発生というのではなく、頻繁に起こることですが累代障害の可能性があると言えます。
まとめ:飼育下の近親交配は問題なし
本記事では「カブトムシ・クワガタの近親交配は大丈夫!?|子どもへの影響は一切なし」についてお話してきました。
ほとんどの方が飼育しているであろう国産のカブトムシやクワガタであれば近親交配は比較的大丈夫です。
ですので、今心配しているのであれば心配せずにドンドンと交尾させて沢山の幼虫を飼育していきましょう。
累代を重ねれば、段々と累代障害が出てきますので、そうなればすぐに辞めて“違う血”を入れれば全然問題ありません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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