菌糸ビンはクワガタを大型にするためには必須な道具(餌)の1つです。
そんな菌糸ビンは通常このように蓋側を上にして立てています。↓
しかし、ベテランのブリーダー様が菌糸ビンを使っているのを見るとたまにこのようにひっくり返して置いているのを見かけます。↓
これは今まで菌糸ビンを使ったことがない方は勿論、使ったことがある方でもひっくり返して大丈夫なの?と疑問があるでしょう。
ですので、この記事ではそのような疑問を解決するように「菌糸ビンをひっくり返すのは大丈夫なのか?」について徹底的に詳しくご紹介していきます。
菌糸ビンをひっくり返すのは大丈夫!?
そもそも、菌糸ビンをひっくり返すのは大丈夫?についてですが、結論=大丈夫です。
と、言うのもG-potと呼ばれる菌糸ビンではこのように↓ひっくり返して使うような専用のものも作られているからです。
これは商品化するまでに色々なステップなどを試した結果商品になっている訳ですから、普通のものと比べ違った効果があることは間違いありません。
ですので、菌糸ビンをひっくり返すからと言って特別危険なことはありませんが、なんせ注意点などは存在します。※下記、見出し4で紹介
菌糸ビンをひっくり返すメリット・デメリット
菌糸ビンをひっくり返すのは大丈夫ですが、メリット・デメリットは存在します。
菌糸ビンをひっくり返すメリット
菌糸ビンをひっくり返すメリットは以下の通りです。↓
- 水分が下に溜まらない
- 羽化不全が減る
- 酸欠になりにくい
ひっくり返すメリットは通常のボトルでは問題点として挙げられていた部分を改善できるようなところがほとんどです。
特に、水分が下の方に溜まる問題があり栄養で大きくなるだけでなく水分で幼虫が太ってしまい羽化不全が目立っていました。
他にも、二酸化炭素が酸素に比べ重たいため、通常でも空気が入りにくい菌糸ボトルでさらに酸欠状態にさせていました。
よって中で暴れてしまったり、蛹室を上手く作れずに羽化不全率が高くなっています。
ですので、そのような点を改善することができる点がメリットと言えるでしょう。
菌糸ビンをひっくり返すデメリット
菌糸ビンをひっくり返すデメリットは以下の通りです。↓
- 見栄えが変わる(まとまらない)
- 常にチェックする必要がある
- きのこが生えると傾く可能性
デメリットはなんと言っても他の商品と比べると見栄えが異なってしまいますので、A型の方などは見た目が嫌になる点でしょう。
そのようなところを気にしない方であれば別に問題はありません。
しかし、デメリット2,3の件で注意する点があるので、詳しくは下記の”見出し4”で紹介します。
ひっくり返して使うおすすめの菌糸ビン
ひっくり返して使う菌糸ビンはそこまで多く出品されていません。
ですが、その中でも1番おすすめの菌糸ビンがフォーテックさんから出品されている”G-pot スタウト”という商品です。
これは「900cc・1200cc・1500cc」というサイズ展開されており、基本的にはどんなクワガタでも使用することができます。
スマトラオオヒラタやパラワンなどを飼育するのであれば少しサイズが足りません。
ですので、その際は自作で作成するもしくは他メーカーさんから発売されている、2300ccや3250ccなどのものを利用しましょう。
菌糸ビンをひっくり返す時の注意点
菌糸ビンをひっくり返して使うなら注意しなければいけないことがあります。
主に下記の2つさえ注意しておけばOKです。↓
<ひっくり返す際の注意点>
注意1,常にチェックする必要がある
菌糸ビンをひっくり返す時の注意点1つ目は「常にチェックする必要がある」です。
これは蓋側を下にするため本来下の方に潜る修正があるクワガタの幼虫などは下手すれば蓋側に落下する可能性があります。
落下してしまった場合下手すれば死んでしまう可能性がありますので、常にチェックする必要があります。
蓋側にさえ落ちていない場合は基本的に中央の位置にいると思いますので、食跡などを確認するようにしてください。
注意2,きのこが生えると傾く
菌糸ビンをひっくり返す時の注意点2つ目は「きのこが生えると傾く」です。
菌糸ビンにはキノコ菌を植え付けているため、温度管理などを怠るとすぐに生えてしまい蓋側からニョキッと出てきます。
これが通常通り上向のものであればただ上に生えるだけですので、きちんと処理すれば何も問題ありませんがこれを下向きに置くと想像通りです。
生物の力は異常でタイペスト程度であれば簡単に破りますし、ある程度重量がある菌糸ビンでも簡単に持ち上げます。
ですので、注意しておかなければきのこが下向きに生えてしまい容器ごと落下してしまう可能性があるので注意が必要です。
まとめ:ひっくり返すのもメリットがある
本記事では「菌糸ビンはひっくり返すのは大丈夫!?|むしろメリットがあるらしい」についてお話してきました。
冒頭でも紹介しましたが、通常菌糸ビンは蓋側を上にして置いて飼育を行います。
しかし、上向に置くだけでは色々な問題点が挙げられていたため、じゃあ逆向きに置くのはどうだろう?で実際に商品が存在します。
勿論、市販のものでなくても既製品を逆向きに置くこともできますし、自作したものであれば尚逆向きに置くメリットは大きいでしょう。
ですので、ものは試しで一部は逆向きで、あとは通常通り上向で飼育する実験をしても今後の飼育の勉強になります。ぜひ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
他にも、昆虫に関する情報や豆知識記事などもありますので、ぜひそちらもご覧ください。