世界No,1のカブトムシ”ヘラクレスオオカブト”を飼育したい方へ。
これから自分のため、子どものためにヘラクレスオオカブトを飼育したいと思っている方はご参考ください。
ヘラクレスオオカブトは飼育が容易
ヘラクレスオオカブトは一見飼育するのが大変なのでは?と思われがちですが、結論を言うと「容易に飼育可能」な種類です。
ここでは、なぜヘラクレスオオカブトの飼育が容易なのか、簡単に理由を3つ紹介します。
理由1,日本の環境下に強い
ヘラクレスオオカブトに適した温度は20~25℃程度とされております。
これは真夏・真冬であれば適温外になるため、ブリーダーなどは年中エアコンなどで一定の温度で管理しています。
しかし、あくまでもブリーダーのみであって、過度に外に出したりせず室内で飼育しているのであれば日本でもエアコンなしで飼育することができるでしょう。
一応、限界目安で言うと最低は10℃・最高は30℃までであれば飼育することは可能です。
もちろん、個体差もありますし限界温度ではあるため、長生きしてもらいたいと思うのであれば、22~24℃で管理するのが良いと思います。
理由2,寿命が長い
日本のカブトムシは2,3ヶ月で寿命が来てしまい、夏だけにしか見ることができません。
しかし、ヘラクレスオオカブトは、他のカブトムシなどと比べても寿命が長く、約1年近く生存することができます。
これは子どもにとっては嬉しいことですし、色々と勉強できるものがあるでしょう。
ですので、少しでも長く昆虫を飼育したいな…と思っている方は、寿命だけでヘラクレスオオカブトを決めるのもありだと思います。
<他のカブトムシの寿命>
国産カブトムシ | 2~4ヶ月 |
---|---|
コーカサスオオカブト | 3~5ヶ月 |
ヒナカブト | 2~5ヶ月 |
理由3,エサだけ意識すればOK
ヘラクレスオオカブトなどは外国産だから準備するものや道具がたくさんいるのでは?と思われがちですが、全然そんなことはありません。
極論を言うとエサだけを意識していれば、ヘラクレスオオカブトを飼育することは可能。
これに関しては、国産カブトムシが2,3日をかけて1つ食べるものを市販のものであれば半日程度で食い上げます。
ですので、エサに必要な費用は他のカブトムシと比べて費用は嵩みますが、そこさえ意識しておけば容易に飼育できるでしょう。
ヘラクレスオオカブトの飼育方法
ヘラクレスオオカブトの飼育方法と言っても「これ!」と言うものはありません。
自分の目的に合う飼育方法というものがありますので、ここでは大きく分けて2つの方法に分けて紹介していきます。
方法1,観覧だけしておきたい
1つ目の方法としては、ヘラクレスオオカブトを観覧したいだけになります。
これは、ヘラクレスオオカブトの♂を単純に飼育するだけでして、飼育ケースorカブトリウムで飼育する方法です。
<観覧飼育する手順>
- 飼育に必要な道具を準備
- ヘラクレスオオカブトの♂を購入
- 準備したものに入れて完成
と、いうように道具さえ揃っていれば簡単に飼育を行うことができます。
手順1,飼育に必要な道具を準備
ヘラクレスオオカブトの飼育には下記の”#見出し3”で紹介しますので、詳しくそちらをご覧下さい。
手順2,へラクレスオオカブトの♂を購入
飼育するための道具を準備することができましたら、早速ヘラクレスオオカブトの♂を購入していきましょう。
購入する方法は色々ありますが、1番おすすめの購入方法は”通販の専門店”です。
これには理由があって、
- ペットショップでの販売は飼育員さんによって飼育方法が異なる。
- ヤフオクなどでは偽装販売などの可能性がある。
- SNSでの販売は騙されたり、お金のやり取りが不安定。
などがありますので、1番安定して取引することができるのはカブトムシやクワガタなどを販売している通販のお店になります。
特に、おすすめなのが死着保証(死んで届いてしまった場合の補償)などがあります。
ですので、どこで購入しても良いですが、通販の専門店を意識してみてください。
手順3,準備したものに入れて完成
生き物の販売になりますので、通販で購入しても1~3日程度で届くため、どこで購入してもほとんど差はありません。
そして、全て準備することができましたら、飼育ケースに成体を入れて完成になります。
方法2,子孫を残したい
2つ目の方法としては、ただ単に観覧する訳ではなく子孫を残したいと思っている方の飼育方法になります。
これは、1つ目の方法と対局でして、長い時間観覧するよりも購入したヘラクレスオオカブトの子孫を残したい一存の場合です。
しかし、この方法を取ってしまった場合は、明らかに弱ってしまうので、注意が必須。
<子孫を残したい場合の手順>
- 飼育ケースなどを2つ準備
- ♂・♀を購入
- 交尾を行う
- 産卵セットに♀を投入
- 定期的に卵を回収
手順1,飼育ケースなどを2つ準備
方法1つ目の観覧だけの場合は♂1匹を飼育できる環境の準備ができていればOKでした。
しかし、子孫を残したい場合は♂だけではなく♀も必要ですので、1つの飼育ケースで飼育するのは危険です。※喧嘩もしくは餌の取り合いなどで怪我の恐れ。
ですので、子孫を残したいと思っているのであれば、飼育ケースや付属の道具は1匹に1つ準備することをおすすめします。
手順2,♂・♀を購入
ヘラクレスオオカブトなどを観覧するためにわざわざ♀を購入する方はいないと思います。
しかし、子孫を残すためには♂だけではなく♀も必要ですので、購入する際にはペアなどで購入することをおすすめします。
また、注意する必要があるのはタイミングでして、ヘラクレスなどであれば羽化してから2~3ヶ月程度休眠し、それからやっとゼリーを食べ始める。順番に言うと↓
- 羽化
- 2~3ヶ月は休眠状態
- ゼリーを食べ始める
- 1ヶ月程度でたらふく食べてもらう
- 交尾開始
と、言う感じですので、♂が12月に羽化して♀が10月などに羽化した場合は、交尾するタイミングが大幅にずれ込みます。
この場合でも、管理する温度を変えたりするとできると言われていますが、初めての方にはかなり難しい方法ですので、この方法はおすすめできません。
ですので、子孫を残すための♂・♀を購入するのであれば「羽化時期or後食開始or即ブリ」などという言葉を参考にしましょう。
<言葉の意味>
羽化時期…幼虫→蛹→成虫になってすぐのタイミングのこと |
後食開始…羽化した後の休眠を開けて、餌を食べ出したタイミングのこと |
即ブリ…後食を開始して1ヶ月ほど経ち、体が成熟している個体のこと |
手順3,交尾を行う
タイミングが一致すれば、実際に子孫を残すために交尾を行なっていきます。
この交尾には2種類あります↓
- 自然交尾
- 人工交尾
この2種類の方法を簡単に紹介していきます。
方法1,自然交尾
自然交尾は名前の通り、交尾する準備ができた♂・♀を足場がしっかりしてある、飼育ケースに入れて2,3日間放置します。
これに関しては、交尾してくれているであろうというのを信じる方法ですので、曖昧なことが嫌いな方には向いていません。
と、言うのも2,3日間放置しても交尾していないこともありますし、下手すれば喧嘩をしてしまうとどちらかが死んでしまう場合も少なからずあります。
ですので、わざわざ交尾を見る時間がない方などは、自然交尾するのをおすすめしますが、個人的にはあまり勧める方法ではありません。
方法2,人工交尾
人工交尾も名前の通りの方法でして、人工的に交尾をさせる方法になります。
これだけ聞くと無理やりなどでは?と思われる方もいると思いますが、無理やりではなく手伝ってあげる方法です。
この方法は自然の交尾と違って間違いなく成功するのを確認することができますので、安心して産卵セットを組むことができます。
しかし、最低でも30分かかりますし、長ければ1時間が平気で飛んでいってしまいます。
なので、時間に余裕がある方や、確実に交尾を確認したい方は、こちらの方法ですれば間違いないでしょう。
手順4,産卵セットに♀を投入
交尾ができましたら、2,3日ほどそもそも飼育していたケースで餌を食べさせてください。
それができましたら、産卵セットと呼ばれる産卵をしてもらうための、環境に♀を投入してください。
手順5,定期的に卵を回収
産卵セットに♀を入れると、大抵卵を自然に産んでくれると思いますが、それが無精卵or有精卵なのかが分かりません。
ですので、産卵セットに投入したあと1回目は5日ほどでひっくり返して、卵の状況を確認するようにしましょう。
その際に、無精卵であれば再度交尾させることで→有精卵に変わる場合もありますし、1回目が有精卵なのであれば、2回目からは10日間間隔で卵を回収してください。
そうすることで、♀が卵を潰してしまう可能性もないですし、安全に孵化まで持っていくことができます。
ヘラクレスオオカブトの飼育に必要な道具4選
ヘラクレスオオカブトの飼育に最低限必要な道具4つを厳選して紹介していきます。
この他にも、個人によっては必要だと思うものもあると思いますので、その場合は都度追加して試してください。
また、ここは飼育のみを目的としており交尾などは考えていないので、交尾をさせたい方は別途記事を参考にお願いします。
道具1,クリアスライダー
ヘラクレスオオカブトの飼育に必要な道具1つ目は「クリアスライダー」です。
クリアスライダーは飼育ケースの中でも1,2を争うレベルで、有名なケースでして、多くのブリーダーや個人の方が使用しています。
このケースが良い理由は、
- 積み重ねが容易にできて面積を取らない
- コバエなどの多くの害虫から守れる
- 乾燥を防ぎ昆虫を守ることができる
などなど。
あげるとキリがないほど優れた飼育ケースですので、悩んでいる方にはこれ一択でおすすめします。
道具2,ひのきマット
ヘラクレスオオカブトの飼育に必要な道具2つ目は「ひのきマット」です。
カブトムシなどを飼育する際に”土”をイメージされると思いますが、土は必要なくひのきマットで代用します。
と、言うのもカブトムシを飼育する上で、コバエ・ダニなどがついて回るものなのですが、ひのきマットを使うことで、繁殖を抑え全然害虫などが湧きません。
ですので、家族に害虫で否定されているのであれば、この点を強く押すことで飼育OKになるかも知れないので、要チェックです。
道具3,バークチップ
ヘラクレスオオカブトの飼育に必要な道具3つ目は「バークチップ」です。
バークチップは、先ほど紹介したひのきマットの上に置くものでして、これは簡単に言うとヘラクレスオオカブトの足場になるものです。
これを引いておくと容易に移動することができるのですが、なければひのきマットに埋もれてしまい出てくるのに一苦労させてしまいます。
ですので、それを防ぐためにしっかりと足場を作れるバークチップは必要です。
道具4,プロゼリー
ヘラクレスオオカブトの飼育に必要な道具4つ目は「プロゼリー」です。
昆虫に取って1番大事と言っても良いレベルなのが、餌なのですが、その中でもおすすめするのがプロゼリーになります。
このゼリーは多くのブリーダーが使用しているぐらい信用のおけるものでして、他の餌と比べると圧倒的に食いつきが良いです。
筆者が飼育しているヘラクレスオオカブトの♀はこのように↓頭からダイブしております。
これぐらい食べてくれるので、現在餌に困っている方は、プロゼリーと言うのを使っていただければ間違いありません。
プロゼリーは基本的に、Amazon・楽天などでも購入することができるのですが、いろいろなペットショップでも購入できますので、ぜひ見てみてください。
まとめ:ヘラクレスオオカブトの飼育について
本記事では「ヘラクレスオオカブトの飼育方法&道具の紹介」について紹介してきました。
ヘラクレスオオカブトは外国のカブトムシなので、飼育するのが難しいと思われがちですが、実際に飼育すると簡単です。
もちろん、だからと言って誰でも飼育できるわけではなく、最低限の温度管理や飼育環境をきちんと整備することができる人などになります。
しかし、お子様が居る方などは、世界一と呼ばれるカブトムシを飼育できるので、思い出にもなりますし、学校でも自慢の1つになったりすることでしょう。
ぜひ、今飼育してみたいなと思っている方は、この記事を参考にして頂ければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
他にも、昆虫に関する情報や豆知識記事などもありますので、ぜひそちらもご覧下さい。